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加納ソルト

Author:加納ソルト&加納トマト&加納キムチ

今まで「Re-クレタとマルタ」で取り上げた作品はコチラから♪
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(加納ソルト 2007年5月1日更新)

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セーラー服と機関銃/桜庭一樹「少女七竈と七人の可愛そうな大人」

クレタ: ミステリかと思って手を出したけど、これは…。
マルタ: 不思議な世界でしたね。「かんばせ」って言葉がこれでもか! って出てくるし。「かんばせ」って顔つきのことらしいね。
クレタ: 美少女・七竈と美少年・雪風の「かんばせ会話」とでも言いましょうか? 短い単語でのやり取りがなんとも言えません。
マルタ: かんばせカンバセーション? がたたん…。
クレタ: ごととん…。
マルタ: クレタ…。
クレタ: マルタ…。はい、終了! というわけで、桜庭一樹「少女七竈と七人の可愛そうな大人」でございます。
マルタ: この作品で勝手に平安時代の京の香りを感じ取り、クンクンしてしまいました。
クレタ: 匂いますか?
マルタ: 無臭でした。けど、いい匂いがします。


4048737007少女七竈と七人の可愛そうな大人
桜庭一樹
角川書店 2006-07

by G-Tools

[あらすじ]
川村七竃は美しいかんばせを持って生まれた呪われた美少女。鉄道を愛し、孤高に生きる。いんらんな母は、すぐに新しい恋におちて旅に出る。祖父と二人の日々。周囲から常に注目される彼女が心を許すのは親友の雪風だけだ。二人でつくる鉄道模型の世界。完成された世界。母のかつての男の訪問、噂をききつけたスカウトの誘い、可愛そうな大人たちの騒ぎはだんだんと七竈を巻き込んで…。


クレタ: 川村優奈は突如「いんらん」になり、辻斬りと称して、七人の男と関係を持った。その中の一人の子どもとして生まれた美少女・七竈。どれくらい美少女かというと、もうすんごい美少女なんです。
マルタ: はぁ。そうでしたね。全然隠されてませんでしたが、雪風の父親が、七竈の父親でもあるわけ。成長するにしたがって、どんどん似てくる二人。いつかは離れて行かなければならない設定になってましたね。ちょうど「夜のピクニック」の貴子と融とは逆方向の関係を辿ってます。
クレタ: どちらかというと、七竈と雪風の関係の方が好みですな。「少年は思い出になる」これって名言じゃない?
マルタ: 本のジャケットも印象的。雪風とおぼしき少年の小指には、七竈とおぼしき少女の長い髪の毛がしっかりと蝶々結びで巻きつけてある。しかし、この髪の毛は七竈が旅立つときにバッサリ切られてしまうんだよね。
クレタ: セツナイですな。結婚式場で望遠カメラを機関銃に例えた雪風もセツナイですな。シャッターを切ることで、七竈を殺す。
マルタ: でもその時、サンボマスターの曲を口ずさんでましたね(笑)。ここら辺りは普通の高校生。
クレタ: 雪風には似合わないですよね?
マルタ: ミステリ的には「母親がいんらんになった理由」ってのが最後まで隠されてます。しかし、そんなことは、どうでもいい。問題は、この歪んだ狭い世界は完璧で、心地よく…いつまでも続いて欲しいが続かない。ある種の関係性の清算の仕方を学んだ気がします。♪さよならは別れの言葉じゃなくて…
クレタ: うわぁ、何か無茶苦茶な感じになってますね(笑)。



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[加納クレタ&マルタ]本・国内長編小説 | 18:42:33 | Trackback(0) | Comments(0)
オネエとワタシ、時々、オカン/生田紗代「オアシス」

クレタ: 事件は2つ。「自転車盗難事件」と「母親粗大ゴミ化事件」。
マルタ: 後者は勝手に始まって勝手に終わり、明確な動機は示されません。メー子さんが語るようにリアリティが著しく欠如していますので、一種のファンタジーとして読み解けばいいでしょう。
クレタ: それでいいの?(笑)。私は自転車の謎だけに興味があったからいいけどね。というわけで、働かない母親にイライラしながら、姉妹が力を合わせて生きていく、生田紗代「オアシス」です。


4309408125オアシス
生田紗代
河出書房新社 2006-09-05

by G-Tools

[あらすじ]
ため息をひとつつく。哀愁ってやつだ。
私が”出会った”青い自転車が盗まれた。呆然自失の中、私の自転車を探す日々が始まる。父は単身赴任、母は家事放棄の"粗大ゴミ"。私と姉と母、女3人の日常は、どこか不穏ながらも、永遠に続くかに見えたのだが…。(表紙裏より)


クレタ: 高価な自転車なわけでも、特別格好いい自転車でもない自転車が盗まれたことで、怒り狂い、必死で探し出そうとする、私ことメー子さん。この謎が物語を引っ張っていきますね。
オアシスタウンマルタ: おそらくメー子さんが盗まれた自転車はコレの青色だね(右画像)。名前が「オアシスタウン」だから、タイトルにも合致する。
クレタ: うーん、強引だけど、こんな何の変哲もママチャリなんでしょうね。ていうか、「オアシス」はあのロックバンドの「オアシス」じゃないの?
マルタ: あ、そうか。
クレタ: ホントにラストの方でサラリとこの自転車の謎が語られるの。「そういう裏事情があったのか」と私も簡単に納得しそうになったけど、実はメー子さん、自転車が私の物になって6日目の日の描写で、ヒント的なものを書いてます。信号待ちをしていたメー子さん、向かいの歩道で同じく信号待ちをしている、おしゃべりをし、楽しそうな2人の女子高生が見えたの。


2人が横断歩道を渡って、こっちに歩いてきた。私は動かなかった。目を伏せた。2人の女の子は、笑いながら私の横を通り過ぎていった。軽やかな笑い声が少しずつ遠くなっていく。そっと後ろを振り返った。同じ制服を着た背中が2つ、仲良く並んでいた。風景が霞んで見えた。胸がきしんだ。


マルタ: 自転車について想いをはせる時、必ず思考が混乱しているんだよね。万引き犯人を取り逃がした時は顕著だったもん。やっぱり、気持ちの整理がついていないというか…。
クレタ: でも、他人対しては一切語らないし、あえてぞんざいな態度に出たりする。解説の斉藤美奈子さんがメー子さんの「ハードボイルドチックなやせ我慢」について書いているけど、なるほど! でした。



[加納クレタ&マルタ]本・国内長編小説 | 22:59:51 | Trackback(0) | Comments(1)

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