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加納ソルト

Author:加納ソルト&加納トマト&加納キムチ

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(加納ソルト 2007年5月1日更新)

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子どもたちは幻想と遊ぶ/西澤保彦「神のロジック 人間のマジック」

クレタ: なんでしょう?この既視感。
マルタ: 確かに。
クレタ: でも、注意力が足りないのかしら…結末までまるで気がつかなかった。
マルタ: 君もこのファンタジーに付き合ったのかもしれないよ。


4163218408神のロジック 人間のマジック
西澤保彦
文藝春秋 2003-05

by G-Tools


[あらすじ]
ここはどこ? 何のために? 誰によって? 荒野のただ中にある謎の「学校」に、犯人当ての実習で幽閉された6人の子供たちが立ち上がった。待ち受ける試練。驚愕の企み。そして1人の新入生が登場し…。(MARCデータベースより)


手がかりその1 「マモルが見る奇妙な夢」
マルタ: 「学校」に連れてこられた日の夢ですね。両親と一緒に学校へ向かっていると思ったら、急に知らない見ず知らずの男と女に入れ替わり、手を引っ張られ学校の中へ連れ込まれます。
クレタ: 夢ではありがち。私も脈絡もなく人物が入れ替わる夢は何度も見たわ。
マルタ: そして、マモルは在校生5人を紹介されます。その在校生を見た瞬間、得たいの知れない化け物のような5人、いや5匹に恐怖します。
クレタ: 想像を絶する醜い生き物と表現してますね。のちに、マモル以外の5人とも同じような夢を見ていたことがわかりますね。


手がかりその2 「ミズ・コットンの激マズ料理」
マルタ: クズ野菜のスープと味っ気のまるでないマッシュポテトがメイン。肉料理は一切出してくれません。育ち盛りの彼らにとっては怒りの対象となっています。
クレタ: ただ単にミズ・コットンが料理下手なのか?それとも宗教的な理由なのか?えっと、古畑任三郎の「笑わない女」の舞台になった全寮制のミッションスクールで出そうな料理よね。


手がかりその3 「消えるお菓子」
マルタ: ミズ・コットンの料理に辟易している子供たちの唯一の楽しみは自販機で買えるお菓子とジュース。しかし部屋に買い置きしておいたモノが知らない間に消えているのです。
クレタ: どうやら校長先生がマスターキーで生徒の個室に入り、定期的に回収し、自販機に戻すという作業をしていることが明らかになるわ。しかし、生徒の楽しみを奪う理由が全く謎。


手がかりその4 「学校のカリキュラム」
マルタ: 小中学校で行われている一般的な授業(体育の授業はない)と複雑な事件を扱った問題を討論する実習の2本立て。この実習を行う理由とは何なのか?
クレタ: 「ビデオコレクターの男Cの膨大なコレクションが荒らされた。ジャンル別に並べておいたのに全てラベルが剥がされ床に投げ出されている。無くなったものはなさそうなのだが、整理しないことにはわからない。外部からの侵入形跡はないので身内の犯行のようだが…」と実習の内容はこのようなもの。変わってるわ。


手がかりその5 「学校の存在理由」
マルタ: 実習の内容と電話ブースのハイテク機器(未来チックで子供たちには使い方すらわからない)から「国家的探偵養成学校」、全く知らない男と女に入れ替わる夢を全員が見ていることから「前世の記憶を媒介できる能力を持つ子供を集めた研究施設」など、子供たちはそれぞれ学校の目的について考えを持っています。
クレタ: 「ヴァーチャル・リアリティ」という説もあったわね。みんなそれぞれ自宅にいて意識だけこの学校に飛ばされて動いている実験施設なんだっていう。


手がかりその6 「新入生の試練」
マルタ: 新入生が迎え入れられた時、在校生たちは突然気分が悪くなり、吐き気を催すほど精神的ダメージを受けます。
クレタ: マモルの言葉を借りると、校長先生の隣にいるはずの新入生の姿は「見えなかった」。しかしだんだんと像が結ばれていき、存在していった。存在するはずのものが一瞬見えなくなる。それは何故なのか?
マルタ: 形成された共同体に不意に切れ込む他者としての新入生。サルトルのマロニエの木的エピソードで興味深いです。


マルタ: と、まあ手がかり的なモノを羅列していったわけだけど、他にもたくさんあるでしょう。
クレタ: マモルと母親の神のロジック論争も重要な意味を持っているし、読みどころはたくさんありましたね。結末の既視感はどうしても否めないんだけど、おもしろいミステリでした。
マルタ: 伏線はかなり張られていますので、飛び越えないで引っかかりましょう(笑)。
クレタ: こけて地面に顔をぶつけるくらいがちょうどいいんじゃないかな。

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[加納クレタ&マルタ]本・国内長編ミステリ | 17:22:50 | Trackback(0) | Comments(0)
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